それはそれは長い間、僕は君を想い続けてきた。
たぶん、たぶんだけど、は俺に一番懐いていると思う。
まぁそれは、お兄さんとしてって意味で、恋愛感情はないだろうけど。
俺は遊びに来たを見ながらそんなことを思っていた。
は笑顔を絶やさないやつだ。でもたまに悩んで泣く。ふて寝する。
そのときの顔は結構悲惨で笑えたりする。
前、イギリスにが泣いたところを見たことがあるか聞いたことがあった。
イギリスは、あるわけねーだろ。ってかあいつは泣くのか?と逆に質問された。
俺は、大いに泣くぞ。鼻水垂らして、顔なんてぐっちゃぐちゃ。
と本当のことは言わず、どうなんだろうねーとはぐらかした。
イギリスとは結構親しい。お互いの家に行き来して、お茶することもある。
二人で俺の家に来て、俺が作ったものを勝手に食べるだけ食べて帰ったこともある。
なのに、イギリスはの泣いたところを見たことがない。
これだけで確信はできないが、の泣き顔を見たことがあるのは俺だけなのかもしれない。
なんだよ、お兄さん期待しちゃうよ?
初めは俺の後ろにくっついてくるが可愛くて、妹として欲しいと思った。
でも今は恋人として欲しいと思ってしまっている。
「ねぇ、何考えててるの?」
「あーちょっといろいろね。」
今は俺の膝の上にいる。俺と向かい合う形で座っているが、色気もなんもあったもんじゃない。
またあの悲惨な顔をさらしている。もちろん、俺にだけ。俺はティッシュをとって、の鼻に押しつけた。
「ほら、鼻水出るよ。ちゃんとかんどかないと。」
「んん!」
「はい、ちーん」
「自分でできる!」
さすがにこれは恥ずかしいか。俺の膝の上で鼻をかむを見て苦笑する。
は入れー!と言ってゴミをゴミ箱に投げた。ハズレ。
「もーゴミ投げないの。結局片付けんのお兄さんなんだからねー」
俺は落ちているゴミをきちんとゴミ箱に入れるため立ち上がろうとした。
しかし、
が阻止する。
「駄目!」
「じゃあ、あのゴミどうするの?」
「後でちゃんと片付けるから」
驚いた。今までは何度も(鼻水のとき、つまり機嫌がよろしくないとき限定で)ゴミ箱にゴミを投げていたが、
ことごとくはずしていてた。しかも片付けたことは一度もない。
「片づけるから・・・私がいるときはほかの女のひとのことは考えないでください」
が俺のシャツに顔を埋めて言った。
顔は見えないが耳が真っ赤だった。馬鹿だなぁ。お前のことしか考えてないのに。
「心外だな。お兄さんの頭の中ははいつもでいっぱいなのに」
「嘘。今だって素敵な女の人のこと考えてるんだフランスは!」
この意地っ張り。確かに俺は信用できないかもしれないな。今までが今までだしね。
でもさ、俺は君しか想っていないんだよ?
「お願い、わかってよお姫様。」
「・・・わかんない」
「・・・お前が、俺の恋人だったらいいのに」
俺は消えるくらいの小さな声で囁いた。今まで言えなかったことを我慢できず口に出してしまった。
この関係が壊れるくらいなら、とあえて言わなかった言葉。(お兄さんは空気読めるからね。)
案の定、の肩はピクッと動いた。あー聞こえちゃったかぁ。埋めていた顔を上げ、俺を見る。
あらあら、真っ赤。
「ごめんね。」
俺はの頭をなでた。ごめんね。ごめん。こんなこと言うつもりはなかったんだ。
でも、あんなこと言われちゃったらなぁ。流石のお兄さんだってさぁ。
「はお兄さんをそんな風に見ていないって知ってるからさ。ごめん、今の忘れて。」
「ふらんす」
「ん?」
「私も大好き」
「うん、ありがとう。」
俺はその大好きがどういう意味の大好きなのか知っている。溜息を抑え、のおでこにキスを落とす。
この髪が、この瞳が、匂いが、身体が、心が、全部、何もかも俺のものになればいいのに。
「フランス、違うんだよ。そういう好きじゃなくて・・・愛してるのほう・・・だから。」
「・・・え?」
はそっぽを向いて恥ずかしそうに眉間に皺を寄せた。
これって愛の告白だよね?
「何ニヤニヤしてんの!」
「だって、嬉しいんだもん。」
お兄さんのこと、そんな風に見てくれていたなんて。とんだすれ違いだ。
近くにいる大好きな人の気持ちもわからないなんて!まったく、愛の国が聞いてあきれる。
「ねぇ、ちゃんと俺の国の言葉で言ってよ。」
「なっ、」
「早く!」
「・・・Je l'aime.」
そう言うと、はまた俺のシャツに顔を埋めた。俺は可愛くてたまらなくなり、
さっきよりも強くを抱きしめた。さて、愛の国に恥じぬよう、リベンジしなきゃ、な!
愛する君へ
(そしてまた、永遠に君を想い続けるのだ。)
(20100315)
夢主をでろんでろんに甘やかす仏を。お兄さんかっこいいよお兄さん…!
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