まわりから見ると、俺は中々の潔癖症らしい。自分ではそんなに意識していないのだが・・・。
まぁ確かに整理整頓されていないと落ち着かない。前の恋人には、私がいる必要があるの?と見事にフラれた。
「、服が乱れてるぞ。」
「え?ん、ありがとうルート!」
今の恋人は前の恋人と性格が真逆。よく言えばおおらか。悪く言えばがさつ。
俺はそんなに手を焼いている。・・・手は焼いているが可愛くて仕方ない。
には変なプライドがない。俺が世話を焼いても、素直に「ありがとう」と言う。
だからなんでもしてあげたくなってしまうというのが事実だ。
「ルートは行かないの!?」
「今日は遠慮しておくよ。あまり遅くなるなよ。」
「もー!庭で犬と遊ぶだけだよ!」
「もしものことがあるかもだろう。」
「はいはーい。じゃあ行ってきまーす!」
「いってらっしゃい。」
彼女は動物、特に犬が大好きだった。俺も犬が大好きだから、と一緒に犬と遊ぶことが日常茶飯事だった。
今日も行きたいのは山々だが、まだ片付けていない仕事があったので遠慮した。
そんなに急ぎのものではないが、早く終わらせておけばと過ごす時間が増える。
そう思うと後回しにしがちな仕事も進んでできた。
「さて、終わらせてしまうか。」
しばらく仕事に没頭していると、玄関が開く音がした。
帰ってきたな。手洗いうがいをきちんとさせなければ。
そう思い腰を上げると、仕事部屋のドアの前での声がした。
「ルート、ルート!入ってもいい?」
「かまわないぞ。どうした?」
「見て見て!」
犬がいたよ!そう言っては泥だらけの犬を抱いてにっこりと笑った。どうやら家に迷い込んだらしい。
「それはわかった。だが、泥だらけの犬をそのまま抱いたら、自分の服はどうなるかわかるな?」
「あ、ごめん・・・」
でもは犬を放さなかった。
それはたぶん家の中だからというのが大前提だが、もう一つ理由があった。
「本当にごめんなさい。でもね、この子、怪我をしてるの。」
は犬の前足をそっと俺に見せた。そんなにたいした傷ではなかったが、少しだけ血が出ていた。
万が一のこともある。洗って消毒してやならければ。
「私が手当てできたら良かったんだけど・・・」
はもう一度ごめんなさい、と言った。俺を困らせたとでも思っているのだろうか。
そんなに心配しなくてもいいのに。俺はに世話を焼くのが好きなのだから。
「お前が謝る必要ないだろう?さぁ、早く手当てしてあげよう。」
「・・・!うん!」
は嬉しそうににっこりと笑った。
俺とはリビングに移動したが、犬があまりにも泥だらけだったため、消毒を躊躇していた。
「消毒する前に傷口を洗わなければ駄目だ。」
「そうだよね。バイ菌が入っちゃう・・・」
「じゃあ俺が洗ってこよう。」
「あ、じゃあ私も一緒に行く!」
「・・・!?な、何言ってるんだ?」
「だって私もどろどろだし。みんなで一緒お風呂入ろう!」
犬用のシャンプーが確かまだ残っているはずだ。
そう思っていいた俺に、かなりの衝撃が走った。
意味をわかって言っているのかいないのか・・・。
まぁでもみんなで風呂か、悪くない・・・とか思う俺は最低だと思う。
「・・・犬用のシャンプーを探すから先に行ってくれ」
「はぁい!」
案外すぐに見つかったシャンプーを手に、俺は脱衣所へ向かった。
既には下着姿になっていた。どこに目をやっていいかわからなくて困ってしまう。
「ルート、何赤くなってんの?いつも普通に見てるじゃない。」
その言葉を聞いて、さらに顔が赤くなる。
そりゃ恋人同士だし、裸だって見ているが・・・それとこれは別問題だ。
気付けばはもう中に入っていた。大丈夫だ。ここで理性を保てなければ男として恥ずかしい。
俺は自分にそう言い聞かせ、そして呪文のように唱え、中に入った。
がさつな彼女と俺の日常
(「よし!洗いっこしよう!」)
(「ちょ、何言ってるんだお前は!!!」)
(20100315)
独にしかられたいです。
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