「一発芸やりまーす」





今日はアメリカ主宰のパーティーにお呼ばれされた。 テンションが高くなってしまい、飲みまくったら案の定みんなべろんべろんに酔っぱらった。 私もべろんべろんとまではいかないが、かなり酔っていた。 肝心の主催、その他諸々は潰れてしまい、 結局残ったのはイタリア、フランス、スペインとイギリス、そして私という、 なんとも異色なメンツになってしまった。 普段こそあまり言葉を交わさないが、酒の力もあり、意気投合し始めた。 そして、誰からか始めた一発芸大会に知らぬうちにエントリーしていたらしい。 エントリーしたからには、一番狙う!とか言うわけわかんない信念の下、 私はさくらんぼのヘタを手に取り、高々と掲げた。





「わーい!何するのおー?」





イタちゃんが舌足らずの声で問う。





「さくらんぼのヘタ結びやりまーす!」





私はそう言って、ヘタを口のなかに入れ、もごもごと動かした。





「あかん!それ食べるもんやないでぇ!喉つまったらどーすんねん!」
「もぉ!何言ってるのーさくらんぼのヘタが喉につまるわけないでしょーが!」





対して面白くもないのにギャハハハと笑う馬鹿二人(スペインとフランス)。 相当飲んだらしい。今に見てろと思い、ぺっと口からヘタを出した。





「じゃーん!」





ヘタは見事に私の口の中で固結びされたのだ。 歓声が来ると思ったのに、みんなきょとんと不思議そうな顔をしていた。 この空気をどうにかしなければと思い思考を巡らたが、 私が言葉を発するより先に、今まで黙って見ていたいたイギリスが口を開いた。 そのまま黙ってればいいのに。とは言わないようにしよう。





「それって・・・一発芸なのか?」
「それお兄さんも思ったぁー」





そう言って2人もヘタを口のなかに放り込んだ。 2人以外も次々に口のなかに入れ、私よりも数倍早く出した。イギリスに至っては、結び目が3つ出来ていた。





「そーいや俺たちみんなキス上手な国やったなぁ」
「んー?そうだっけぇ?」
「やだぁ!流石ぼっちゃん!いやらしぃ」
「うるせえ!このワイン野郎!」
「ストップ!二人とも止めらさい!」





イギリスとフランスが今にも取っ組み合いの喧嘩をしそうな雰囲気だったので、 それをなんとか沈めた(舌足らずであまり説得力なかったけど)と思ったら、にやにやしながらイギリスが言った。





「これが一発芸なら、みんなお前より出来てんだから、お前の負けだよなぁ。」
「確かに!きゃ!罰ゲーム何にする?」
「ちょ!そんなの聞いてないよ!」
「みんなでキスハグ大会しよーよおおおお!」
「イタちゃん頭ええなあ!それにしよ!」





ジリジリと近づいてくる4人。 酒に酔っていてもわかるほどの黒いオーラに動揺し、私は全力で走っていた。











(「来るなあああああああ!!!!」)













































































(20100920)
実は私がヘタ結びできるので、そこから派生したお話だったり。