髪を染めた。茶髪よりちょっと明るいけど、金髪まではいかない曖昧な色。私にはそれが精一杯だった。






「あらら、髪染めたの?」
「そうだけど」
「なんでまた?」
「なんであんたに理由言わないといけないわけ?」






いらいらする。なんであいつは金髪があんなに似合うのに、私には似合わないの?






「冷たいなぁー。」
「うるさい!!!」






ただ羨ましいだけ。そんなの自分が一番よくわかってる。 何よりあいつの、フランシスの髪が大好きで、私もあんな風になりたいって思った。 でも、理由はそれだけじゃない。こないだ、金髪の女の人に見惚れてたのだ。覚えてるわけないだろうけど。






「喉乾いたでしょ?何か買ってきてあげる。何がいい?」
「・・・アイスティー。」
「はいはい、ちょっとここで待ってて。」






フランシスは私をベンチに座らせて、飲み物を買いに行った。 上手くいかないなあ。フランシスの前ではいつも強がってしまうし、いつ愛想を尽かされてもおかしくないな。






「ふぅ・・・」






フランシスが飲み物を両手に持って帰ってくるのをぼーっと見つめる。






「・・・!ちょっと・・・!」






私との距離30メートルにして、突然女の人が寄ってきて話し始めた。 ニコニコ笑って対応するフランシスにイラつきながらも、やっぱり格好いいのだと再確認する。






「ふぅ、お兄さんモテモテだねー」
「ついて行かないんだ」
「行くわけないでしょ?」






私にアイスティーを手渡して、フランシスはクスクスと笑った。






「素敵な人だったじゃない。髪も綺麗だったし。」
「・・・髪?」
「・・・あ」
「えっと、もしかしてさ、もしかしてだけど、その髪って・・・俺の為にそうしたの?」
「・・・!」






急に照れ臭くなって俯く。そうよ、貴方の為。って言えたらどんなに良いだろう。






「違う、から」
「ふふ、別に俺は金髪のも黒髪のも、どんなでも大好きだから。」
「馬鹿でしょ」
「うん、大馬鹿かな。」






嘘か本当か怪しいけど、貴方のその一言で、私はいつも満たされてしまうのだ。








モテモテ男と意地っ張り


(「ねぇそこの素敵なお兄さん、私と食事しない?」)
(「いいね・・・って言いたいとこだけど、止めておくかな。」)
(「あらどうして?」)
(「俺の可愛いお姫様が待ってるんだよね」)














































































(20101111)
お兄さんは絶対もてるという確信の下執筆。