午後1時。
作業を始めて1時間、一番に悲鳴を上げたのは意外にも日本だった。
「恐れ入りますドイツさん!!!!!」
「な、なんだどうした!」
「私、料理は日本食しか出来ないもので・・・その・・・ケーキが・・・」
「・・・これは」
日本が作りだした物はケーキではなく、見事な和菓子だった。
「とても美味しそうだが・・・ケーキ・・・ではないな・・・」
「すみません・・・できればお手伝いをお願いしたいのですが・・・ドイツさんはどの程度進みましたか?」
部屋を見回したところ、全く装飾をなされていないのに気がつき悪い予感がした日本は恐る恐る問う。
そしてその予感は見事に当たった。
「・・・まだこの横断幕の段階だ。どうしても『birthday』が上手くいかん。」
ドイツがやっていたのは、誕生会によくある『Happy birthday 』と書く作業だった。
『birthday』を何回も書き直していたらしい。それ以外の装飾には手がつけられていない。
几帳面なドイツにやらせてはいけなかったと日本は思った。
そして同時に、料理は自分がやるべきものではなかったとも思った。
「が来るのって何時でしたっけ?」
「4時にうちに来るようにと連絡した。」
「間に合いますかね・・・?」
「・・・不可能に近いだろうな。」
イタリアに手伝ってもらおうと思い、2人の視線はソファで爆睡するイタリアへと向かった。
「イタリアァァァァァ!!!!」
「うえっ?」
「…プレゼントはどしたんです?」
「用意したよぉ!」
「「 パス、タ・・・!? 」」
「いいでしょ!ハグもちゅーも駄目って言うから苦労したんだよー。俺って天才!」
ドイツは怒鳴る気力もなくし、その場に崩れ落ちた。
日本は頭を抱え俯く。
「そもそも、くじ引きがいけなかったんだな」
「きちんと話し合うべきでした」
「パスタは駄目なの?ねぇなんで?」
結局話し合い、飾り付けがイタリアに、料理はドイツと日本の2人でやることなり、
プレゼント選びは1人では偏ってしまうので3人でということになった。
几帳面なドイツとサポートするのが得意な日本が組めば、料理など簡単にでき、
元々絵を描くのが得意で芸術家肌なイタリアは、見事な飾り付けをしたのだった。
これこそ最善の選択だったのだ。
大分遠回りをしてしまったが、こうして無事にの誕生会の準備ができたのは午後3時55分。
「なんとかなりましたね。」
「が来るまであと5分か。随分ギリギリだったな・・・」
「もう着ちゃう!2人ともクラッカーもって!!!」
早く早く!とイタリアが促し、玄関の前でを待ち構える。
そして、冒頭に戻るのであった。
の笑顔に今までの苦労が吹っ飛んだ3人は気が抜けて、散々飲み食いをし、大騒ぎをした。
午後9時。
「そうだ!・・・あ!」
「ドイツさん・・・プレゼント・・・」
「・・・すっかり忘れてしまった」
何かを思い出し、もじもじし始めたイタリアを見て、日本とドイツも最悪の事態に気づいた。
誕生日において一番大切であるプレゼント。それを忘れてしまったのだ。
プレゼントのことを後回しにしたのが最大の失態であった。
「え?何々?・・・どうしたの?顔青いよ!!!?」
が心配そうに駆け寄り、3人のおでこに手を当てた。
イタリアは泣きそうになり、ドイツは青ざめ、日本は切腹の準備をしようとしていた。
「・・・ごめんねぇ・・・俺、プレゼント・・・ぐすんっ」
「失態だ・・・準備に夢中になりすぎた・・・すまん・・・」
「切腹です!!!今から切腹してお詫びします!!!!」
「ちょ、ちょっとまってまって!!!」
涙を流すイタリアを落ち着かせ、落ちこむドイツを励まし、日本の切腹をどうにか止めたは、
何を思ったかクスクスと笑い始めた。
「・・・?」
「うふふ、だって馬鹿みたい!」
「馬鹿と言われても仕方ないな。」
「やっぱり切腹・・・」
「プレゼントなんていらないよ。」
「「「 え? 」」」
は今までで一番いい笑顔を3人に向け、幸せそうに言った。
「私は、3人とずっと一緒にいれればそれでいいの。」
Happiness to you.
(「「 隊長! 」」)
(「何だイタリア、日本」)
(「ハグとちゅーの許可を願います」)
(「・・・許可する。ただし、みんな一緒にだ。」)
(20110128)
匿名さんに献上いたします。枢軸夢です^^
お待たせしてしかもお話長くなってしまって申しわけないですっ!!!
サプライズになってないような気がしますが…すいません;
夢主の為に頑張る枢軸ぷまいです!←
素敵なリクエストありがとうございました!
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