「あけましておめでとうございます。兄さん。」
「おめでとうございます。。」
は眠たい目を擦りながら、兄である菊に新年の挨拶をした。
何度目かわからない年明け。兄妹2人、中睦まじく・・・
「A HAPPY NEW YEAR!!!!!!」
新年早々扉をこじ開け、ドタドタと廊下を走り、飛びっきりの笑顔を見せながら
現われたのはアルフレッドだった。
アルフレッドはの恋人であったが、年越しはお互い自宅でと決めていた。
「…アルフレッドさん!?」
「ちょ、アル!?どうしたの!?」
とアルフレッドがクリスマスにデートしたとき、
『今年は珍しくアーサーと過ごすかもしれない』とアルフレッドは言っていたのだった。
はアルフレッドと一緒にいたかったが、
アルフレッドがアーサーと過ごすことが、どれだけ意味のある事かよくわかっていた。
アルフレッドの大切な兄であり、親であるアーサー。
似たような境遇で育ったは、アルフレッドとアーサーが一緒に過ごすことをなにより望んでいた。
「ちょっと!年越しは自宅でって言ったじゃない!」
「んーそうだったんだけどね。もうすぐここも自宅になるからいいと思って。」
「何言ってるんですか?アルフレッドさん?聞こえなかったんですけど。」
「oh!菊は照れ屋さんだなあ!」
「相変わらずいらいらさせるのが得意でいらっしゃいますね。」
「おめでとうはいいけど…アーサーはどうしたの?置いて来ちゃったの?」
菊の嫌味を軽くすスルーして、アルフレッドはに笑いかけ、問いに答える。
「連れて来ちゃった!」
「「 はあ!? 」」
菊とは目を丸くして驚いた。よく見てみると、廊下でうなだれるアーサーの姿があった。
アルフレッドの登場が強烈過ぎて、アーサーにまで目がいかなかったのである。
「あ、その、突然すまない。本当にすまない。」
「大丈夫ですよ。あなたのせいじゃないってわかってますから。」
「それよりさ!餅はないの!餅!」
「アル!!!!もう!アーサーの気持ちも考えて!」
の悲痛な叫びも虚しく、アルフレッドはそそくさと炬燵に入ってしまった。
菊は仕方なく餅を用意し、皆の前に並べた。
4人仲良く炬燵の中、ゆっくりと時間が流れる・・・わけがなかった。
「よし!食べたね餅!」
「ちょ、まだ食べ終わってな」
「菊、アーサー!話があるんだ!」
「「 ふぁなし? 」」
の言葉を遮り、アルフレッドが唐突に言った。
どうせくだらないことだと思い、3人はまだ食べ終わっていない餅を咀嚼する。
3人だけなら静かな正月を迎えられたのにと思わずにはいられないほど騒々しい正月。
しかし、こんなのも悪くないと3人が3人とも思っていたのには誰も気づくはずがなかった。
楽しいじゃないか、こんな正月も。
まだまだ寒さがなくならない1月1日の朝、こうして炬燵を4人囲み、餅を食べる。
あぁ、なんて、のどかで落ち着く・・・
「俺達、今年結婚するから!」
「「「 ぶっ 」」」
わけなかった。3人とも同じタイミングで盛大に吹き出し、せき込む。
本当に唐突過ぎるアルフレッドにもう返す言葉もなかった。
ただ、だけは、嬉しいような悲しいような叫び声を上げた。
「聞いてないよおおおおおお!!!!!」
HAPPY HAPPY NEW YEAR AND I LOVE YOU!
(「今言ったじゃないか!照れなくてもいいんだぞ!」)
(20110106)
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします。
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