バレンタインは毎年が作ってくれる。
でも、は料理が上手くない。そのため俺は、毎年チョコの品評をさせられる。
俺に感想を求めてくるが…良い返事をしたことはまだない。
「今年は…どう…」
「うん…うぐっ」
心配そうに見つめる。好きな人に不味いなんて言いたくないけれど、
無理して『美味しい』と言っても、喜ばないことを知っている。
ごめん、今年も駄目そうだ。美味しいか不味いかで言ったら…
「えっと…ま、ずい。」
「そうよね…今年も駄目か…」
「うん…」
「ごめんね。」
「謝らないでよ。チョコなんて、俺が作ってあげるから。ちょっと待ってて。」
俺は席を立つと冷蔵庫へ向かった。
作っておいたチョコレートをの前に出した。
「うわああああああ!食べていい?」
「もちろん。の為に作ったんだから。」
は目を輝かせてチョコを口へ運ぶ。
美味しそうに口を動かし、美味しそうに笑う。
俺はが何かを食べる姿が好きだ。動作のひとつひとつが『美味しい』と言っているみたいで、
すごく幸せな気分になる。
「美味しい?」
「うん!美味しい!」
嬉しくての唇にキスを落とす。ちゅっという音の後にチョコレートの味が広がった。
はにっこりと笑った。
料理なんて出来なくていい。君が料理なんて出来たら、この顔が見れなくなってしまうから。
そのままでいて
(あぁ可愛い。食べちゃいたい!)
(20110214)
お兄さんが作ったチョコが食べたいっす…!
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